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ちっちゃな種が暮らしいい。

phase-50-1「そうさ、終わらせる──今度こそ、全てを!」

種運命50話の感想を、漸く書き始めることができました。final plusではなく、通常の50話についてです。丁度関西地区では今日未明に全50話の再放送が終わりました。
未だ、観る度に心臓が止まりそうになるのを覚えます。
それでも、私にとって一つのけじめをつけておきたいと思うのです。もうあれから1年以上が経過しているのに、未だ嘆き続ける心臓は終わらない、変わりません。だからこそ、書いておきたい。
しっかし種運命関係の文字を打つのが久し振りすぎて、あらゆる文字変換に多大な時間を要します。思えば遠くへ来たものだ。
今回はものすごく無駄に長いです。覚悟してください。まずはアバンから。


アバンはメサイアに向かうAA、それを迎え撃つ議長側。議長の表情が思ったよりも厳しいのは、戦況の厳しさを理解しているからか。
一方オーブに残ったカガリ。こちらはさらに無言で唇を噛み締める。

アスランがキラに声をかける、そこへレイのレジェンドが軽く一発脅しつける。
キラは自分が食い止めるので先にレクイエムを落とすようにと提案。提案しながら軽くシンを一蹴、デスティニーは被弾。……ああそうですかそうですか。
マリューさんは「でも、それではエターナルが!」と主張。彼女の主張には根本的におかしなところがありますな。
ラクスが「この艦よりもオーブです」と非常に当たり前のことを言うのがおかしい。だってエターナルはAA同様不沈艦ですから! 実際に沈む危機に直面し、かつ沈むのならその言葉にも価値があるがな! ほら、また名無し男が変なシールド張ってる。この力を他へ振り向けるなら信じてやってもいいですよ、その言葉。

イザークらはステーションワンを落とした後、やや迷う。だが、ディアッカの「どーすんの、イザーク」に「エターナルを援護する! ザフトの艦だ、あれは!」と意味不明な理由を付けてさらに明白な裏切り行為へ。
いや、そんなこと言ったらメサイアだってザフトの要塞だろうが。もううんざりだよ君たちには。頼むから視界に入らないところへ消えてくれたまえ。

AAとインフィニットジャスティスがレクイエムへ向かったのをレイが発見。
「行かせるか! ミネルバは何をやっている!」
いやそう言われても、ミネルバにもできることとできないことがありますから。
後を追おうとしたレジェンドをフリーダムが撃つ、それを例のキュピーンで避けるレイ。空間認識能力とは便利なものだな。
レイの様子を見てデスティニーが飛来するが、種割れしたキラと砲撃で牽制しあうのみ。そこへレジェンドが割って入る。
「シン、お前はミネルバと共に、アスランとAAを追え」
「えっ?」
そりゃレイ、シンじゃなくても驚くよ。
レイのこの時点の判断は、明白に間違いであったと思う。
シンはアスランに対して、フリーダムを討つよりも遥かなトラウマがある。以前はレイが傍で説得したから討てたものの、明らかに単身では落とせまい。アスランを討つのは、レイが行うべきだったろう。
フリーダムへのレイの怒りは尤もだが、実戦上はフリーダムにシンを当てるほうが無難だったと思われる。そうすれば或いは戦況は変わったかもしれない。結末も、無論。
滅多に感情に囚われることのないレイ、それが怒りに判断を誤ったことが、大きな敗因だったのだ。
「フリーダムは……、俺が討つ!」
レイの脳裏を過ぎる面影。ギルバートに会うために自分の手を引いていたラウ。幼い自分の目線までしゃがみこんで、頭を撫でてくれたラウ。
ラウがこんなに優しい人だったのだと、この物語は言った。そこに小さな救いを、見出す。
「……レイ」
「お前はジャスティスを。今度こそあいつを討つんだ。そして全てを終わらせろ」
「ああ、分かった!」
シンは自分のトラウマへと向かって去っていく。
それを見送ったキラは、レジェンドのドラグーンの集中砲火から身をかわしながら、その向こうに何故かラウを感じる。……どうして、ラウだと思うのだろう。遺伝子が同じなら同じだと、言っているに等しいのはお前ではないか、キラ。
ラウとの戦闘を思い起こすキラ。それはキラにとってのトラウマでもあって。
「これは、どういうことなんだ!」
だがラウの気配の向こうに、怒りに身を固めたレイを見出す。……レイ、明らかにあなたの左眼は髪の毛で塞がれてますけど。戦闘時くらいよけといたらどうですか。いくら空間認識能力に頼っているからって、視界は確保しておくべきだと思いますがね。
「君は!」
一方、アスランを追うシンは葛藤を押さえ込もうとして必死。それぞれがそれぞれのトラウマと戦おうとしているのだ。
そこへレイの声が被る。
「そうさ、終わらせる───今度こそ、全てを!!!」
怒りに満ちた、宣言。
そして、レジェンドとフリーダムが激突し、アバンが終了。


終わらせること、をレイは目標にしてきたのだと思う。
あらゆる悲しみを終わらせる、あらゆる戦いを終わらせる、そのためになら自分の命など百度焼いても恐れない、と。
あらゆるトラウマを終わらせる、あらゆる嘆きを終わらせる、あらゆる憧れを終わらせる、あらゆる絶望を終わらせる、あらゆる希望を終わらせる、あらゆる痛みを終わらせる。
それが自分の為すべきことだと信じて。人類の業の産物として生み出された、人間の欲を満たすためだけに造られた、自分という存在の為すべきことだと信じて。
けれど、今思う、それらは全て、人の歩まねばならない過程なのだ。それらの根本から存在しない世界は、痛みもしない代わりに、昨日も明日もない世界なのだ。……多分、レイが最期に辿り着いてしまった結論は、そういうことなのだろう。
私は痛みの積極的な甘受を主張しているのではない。人類の愚かさなどもう十二分に味わった。人が人を手段とする世界。紛争は止まず、核には核をと喚く世界。いっそ滅んでしまえばいい、としたラウの気持ちがよく分かる。私には破壊でなく建設の道を歩むことなどできそうもない。
痛みをなかったことにすることはできないのだと、この物語は呟く。
それらを潜り抜け、迷いながらも、傷つきながらも、人は歩んでいくのだと。
けれどもそこでは、その過程で命を落とし、また虐げられる者の痛みは軽んじられる。
だからレイは、最期混乱の中で死ぬしかないのだ。自分の光を、すなわち自分自身を己の手で撃って。虐げられた者の、贖いの子羊として、神を撃って、屠られる。

……アバンからこの調子では、あとどれくらい紙幅が必要となることやら。
まあぼちぼち行きます。今日中に書き上げられるかは非常に微妙。
by gil-mendel | 2006-11-19 17:47 | seed-destiny
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議長至上主義。黒くて結構!

by gil-mendel
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